アンガーマネジメントを習得しなくては…そう思ってから数年が経過してしまいました。なかなか上達しませんし、周囲にも迷惑をかけ続けています。それでもこれを投げ出してしまうわけには行かないのです。

自分の怒りをコントロールできなければ、周囲の幸せを作り出せません。ましてや自分の感情に無関心では自分自身も幸せになれません。感情は人間の幸福にとって大きな要素なのです。

確かに感情はいつも周辺環境に反応しています。気温が高いと怒りの感情が優位になりやすいですし、気温が低いと悲しみの感情が優位になりやすいでしょう。そして感情に一番強く影響するのは周囲の人たちの存在です。

できるなら一緒にいて楽しい人と、いつも一緒にれたらなぁ、とも思ったりします。しかし、周囲の人にも感情があって、時と場合によって大きく変化しているのも自分と同様でしょう。一緒にいると相手の気分を害するのが怖いと思います。

でも他人の感情はちょっとやそっとでは知り得ない面もあり、気分を害してしまっているのに気づいていないかも知れません。だから感情コントロールができれば、対人関係も順調になるといえるのです。

相手を恐れさせないというのは、相手に気分的な安心感を与えることを意味します。幸福感の前提には安心感が不可欠です。おとなしそうな雰囲気なのに突然の大爆発をする人なんかは、危険なトラップだといえますよね。

自分自身が誰かにとって感情のトラップにならないようにするのが第一歩でしょう。だからといっていつも不機嫌な表情で乱暴な態度をとっていれば周囲から人がいなくなってしまいます。

怒りは人を遠ざける効果があります。周囲から人がいなくなっては幸福をと言っている場合ではありませんね。だからこそ、まずは自分の怒りをコントロールすることが、幸せの第一歩なのです。

満足感を与えられる人こそ人気者になるという法則を教えてもらいました。満足感は人の期待に応えられた時に感じます。誰かに必要とされて、それに応えることができたなら誰し満足できるでしょう。

逆にすれば、求めることで人に満足感を与えるという関係も成立します。お互いに必要都市合う関係が成立すれば、関係が安定しますよね。ということは誰かに必要とされていると感じることは幸福感に大きく関与するといえます。

アンガーマネジメントなどの感情コントロールが幸福を得るために必要な理由は他にもあります。大前提はひとりでは幸福を達成できません、というものでしたが、人間の基本的欲求を無視して幸福は成立しないとも考えられます。

マズローによれば生理的、安全、社会、尊厳、自己実現の五段階の欲求があるとしました。下位の欲求は上位の欲求の基礎になっています。下位の欲求を充足しないで、上位の欲求満足には意味がありません。空腹などの生理的欲求が満足されていなければ、安全性などは問題にできません。

それぞれの段階で感情は大きく関わっていまます。生理的欲求を阻害されれば、怒りや悲しみが生じます。それぞれの欲求の段階に応じた感情の役割があります。例えば怒りは有る段階の欲求に対する不満を意味します。

食事が満足にできていないとき、食事に対する怒りは他の欲求レベルにおいても怒りのベクトルを与える傾向にあります。欲求段階的八つ当たりとでもいうべき現象です。なので、漠然と怒りを覚えたときに、欲求段階充足を確認すれば、見当違いの感情だと正体が明らかになります。

しかし、生命を守る心の働きが強すぎれば、安全な状況でも怒りが表出します。このような見当違いの感情を見分けて対処できるようになって、周囲も一緒に幸せにできる人になりたいと思います。